LEVEL 2 データを「扱う」基礎力 中級
Lesson 014

区切り位置の操作

練習用Excelファイル lesson014-practice.xlsx

練習用ファイルは、パソコンからダウンロードしてください。

区切り位置の操作

続いて、区切り位置の操作をご紹介します。

これもインポートに分類される操作です。コピー&ペーストで取り込んだデータを、セルに正しく格納したいときに役立つ機能です。

たとえば、データを貼り付けたとき、A列に「田中太郎,営業部,32」のように、コンマ区切りで1つのセルにまとまって入った文字列 があるとします。

これを「田中太郎」「営業部」「32」と、3つの列に分けたい場合です。

そんなときに使うのが 区切り位置 という機能です。地味ですが、覚えておくと「あ、あれが使える」という瞬間が必ず来ます。私もこの機能には、何度も助けられました。


区切り位置とは

ひとつのセルの中身を、指定した区切り文字で分解して、複数の列に分ける 機能です。逆向きの操作(複数列を1つに結合する)ではなく、1列を複数列に分解する ほうです。


使い方

操作は、[データ] タブ > [区切り位置] から開始します。

ステップ1:分解したいデータを選択

セルB2以降に「田中太郎,営業部,32」のようなデータが並んでいるとします。B2以降のデータが入っているセルを選択します。

範囲選択
範囲選択

ステップ2:区切り位置を起動

[データ] タブ > [区切り位置] ボタンをクリックします。

すると、「区切り位置指定ウィザード」というダイアログが開きます。

区切り位置
区切り位置

ステップ3:データの種類を選ぶ

最初の画面で、

  • コンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ
  • スペースによって右または左に揃えられた固定長フィールドのデータ

の2択を選びます。コンマ区切りなら コンマやタブなどの区切り文字、固定の幅で揃っているなら 固定長フィールド を選んでください。

実務ではコンマ区切りのほうがほとんどです。

ステップ 1/3
ステップ 1/3

ステップ4:区切り文字を指定

コンマやタブなどの区切り文字」を選んだ場合、次の画面で どの文字で区切るか を指定します。

  • タブ
  • セミコロン
  • コンマ
  • スペース
  • その他(自分で入力)

コンマ区切りのデータなら「コンマ」にチェックを入れてください。プレビュー画面で、データが分割される様子を事前に確認できます。

ステップ 2/3
ステップ 2/3

ステップ5:各列のデータ形式を指定

最後の画面で、それぞれの列を どんなデータ形式で取り込むか を選びます。

  • G/標準("General" の略で「標準」という意味です)
  • 文字列
  • 日付

ほとんどは G/標準 のままで問題ありません。

ステップ 3/3
ステップ 3/3

ステップ6:完了

完了」ボタンを押すと、ひとつのセルに入っていたデータが複数の列に分かれます。

作業結果
作業結果


やってみよう

レッスン14のExcelファイルを開いて、実際に操作を体験してみましょう。

  1. セルB2 以降のコンマ区切りのデータを選択する
  2. [データ] タブ > [区切り位置] を起動する
  3. 「コンマ」で区切るように設定する
  4. 「完了」を押して、データが列ごとに分解されることを確認する

うまく分解できましたか? データがそれぞれのセルにきれいに収まったら成功です。


注意点

区切り位置は便利ですが、いくつか注意点があります。

1. 貼り付け先のセルは空であることを確認する

A列を分解すると、B列・C列にデータが展開されます。

もしB列・C列にすでにデータが入っていたら、上書きされてしまう ので、必ず事前に確認してから操作してください。

2. 元データが完全とは限らない

実務で扱う生データ(Rawデータ)は、必ずしも整った状態で届くとは限りません。

たとえば、システムによっては「データが空欄のときはコンマ自体が省略される」というケースがあります。この場合は行によってコンマの数が異なるため、区切り位置で分解すると列がずれてしまうことがあります。

Power Query を使っても、同様の問題が起きることがあります。

余談になりますが、データ分析の現場では、作業全体の80〜90%の労力が、生データを正しい形に整える「データクレンジング」に費やされると言われています。

区切り位置は万能ではない、という意識を持っておくといいでしょう。


まとめ

  • ひとつのセルを複数の列に分解する機能
  • [データ] タブ > [区切り位置] から起動
  • コンマ、タブ、スペース、任意の文字で区切れる
  • 列ごとにデータ形式(文字列、日付など)を指定できる
  • 元データが常に完全とは限らないことを念頭に置いておく

データの整形は、地味だけど大事な作業です。区切り位置を覚えておくと、「できない」と諦めるシーンがぐっと減ります。


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