LEVEL 1 Excelの世界へようこそ 初級
Lesson 006

シリアル値について

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シリアル値について

Excelで日付を扱うと、ときどき「5月10日と入力していたのに、44691 になってしまった」みたいな現象と遭遇します。

5桁の数字
5桁の数字

これは Excel が壊れたわけではありません。シリアル値 という、Excel独自の日付の管理方法が顔を出した瞬間です。最初は戸惑いますが、仕組みを知っておけば納得の値になりますので、ここでご紹介していきます。


シリアル値とは

Excelは、日付を「数字」として記憶 しています。

具体的には、1900年1月1日を「1」として、その日から何日経過したかを数字で持っている のです。たとえば、

  • 1900年1月1日 → 1
  • 1900年1月2日 → 2
  • 2025年1月1日 → 45658
  • 2025年12月31日 → 46022

このように、すべての日付は「通し番号」として記憶されています。シリアルは「一続きの」という意味があります。一続きの値。これが シリアル値 です。


なぜシリアル値が便利なのか

数字で日付を管理しているおかげで、Excelは 日付の計算ができます。

たとえば、セルB2に「2025/12/31」、セルB3に「2025/1/1」と入力して、B4に =B2-B3 と入れてみてください。

結果は 364 と出ます。

日付の計算
日付の計算

これは「2025年12月31日と2025年1月1日のあいだは、364日離れている」という計算結果です。日付を数字として持っているから、こんな計算ができるわけです。

請求書の支払い期限を計算したり、プロジェクトの残日数を計算したり、実務では本当によく使う日付計算です。


時刻もシリアル値

実は、時刻もシリアル値で管理されています。

1日を「1」とする小数として、

  • 12:00 → 0.5
  • 6:00 → 0.25
  • 18:00 → 0.75

このように、1日を1とした割合で記憶しています。だから「2025/5/10 12:00」は、内部的には 45787.5 という小数として保持されています。


日付が入るセルの仕組み

アクティブセルを適当なセルに置いて、そこに「5/12」と入れたとします。

セルは箱のような形をしています。私たちは、その箱を上から見下ろしている状態です。アクティブセルをセルに置くと、その箱の引き出しが開きます。

そこに「5/12」と入力しました。

[Enter] キーで入力を確定すると、セルは入力された「5/12」を日付と認識して、シリアル値「46154」に変換します。

けれども、その5桁の数字を見ただけでは、日付であることを私たちは理解できません。そのため、Excel はセルの上に1枚、日付専用のクロス「〇月〇日」を敷いてくれます。

そのクロスを通じて、私たちはセルを上から眺めて「5月12日」と見えているわけです。このクロスのことを [書式設定] と呼んでいます。

後ほどこの用語はたくさん出てくるので、ここで覚えておきましょう。

シリアル値が見えてしまうとき

すべてのセルは「標準」という書式設定が設定されています。つまり、先ほどの表現を使うのであれば、クロスがまったく敷かれていない状態です。

通常、日付はセルの書式設定が自動で適用されるため、シリアル値は見えません。ただ、何かのきっかけでこのクロスが「標準」に戻ると、ご対面することになります。

そんなときは慌てず、[Ctrl] + [1] でセルの書式設定を開いて、「日付」を選んでください。好きなクロスの種類をそこで選ぶことができます。

セルの書式設定
セルの書式設定


試してみよう ── あなたが生まれた曜日

せっかく「セルの書式設定」ダイアログを出したので、ここでひとつ実験してみましょう!

自分の誕生日 をセルに入力してみてください。たとえば、1981年10月22日が誕生日なら、セルA1に「1981/10/22」と入力します。

ここからが本番です。

そのセルを選択して、[Ctrl] + [1] で「セルの書式設定」を開いてください。「ユーザー定義」を選び、「種類」の欄に aaa と入力して OK を押します。

すると、セルの表示が「1981/10/22」から 「木」 に変わります。

ユーザー定義の書式設定
ユーザー定義の書式設定


これが何を意味しているか、わかりますか?

著者の私が生まれた曜日が、木曜日だった、ということです。自分の誕生日は知っていても、自分が生まれた曜日まで覚えている人は稀でしょう。

それを、Excelは一発で教えてくれます。

私は新人研修で、これを儀式的に行わせています。自分の生まれた曜日を知ることで、自分が生まれた日はどういう日だったのかに思いを馳せ、併せて自分を育ててくださった人たちに感謝を伝えましょう ── そんな時間にしています。

ちなみに、1981年10月22日(木)は大荒れの天気だったそうで、私が生まれたのが18時頃。出産が重なっていて、母はすぐに病室に戻されて夕食だったと聞いています。

出産が重なったということは、私と同じ生まれの日の人たちが他に数人いるはずなのですが、不思議なことに誰一人出会ったことはないですね。

ちなみに、aaaa と4文字入力すると、「木曜日」とフルで表示されます。ddd だと「Thu」、dddd だと「Thursday」。

実務ではあまり使いませんが、雑学として覚えておいてください。


まとめ

  • Excelは日付を「シリアル値」という通し番号で記憶している
  • だから日付同士の計算ができる
  • 1900年1月1日を「1」として、そこから何日後かをカウント
  • 時刻は小数(12:00 = 0.5)として記憶
  • 通し番号で持っているから、曜日も一発で計算できる

この仕組みがわかっていると、これから関数を学ぶときに、「なぜ日付の関数があんな動きをするのか」が腑に落ちます。

日付の関数はずっと先のレッスンなので、そのときになったらまた詳しく説明しますね。


ショートカット

  • セルの書式設定を開く:[Ctrl] + [1]

こちらも併せてご紹介しておきます。

  • 今日の日付を入力:[Ctrl] + [;]
  • 今の時刻を入力:[Ctrl] + [:]
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