データの入力規則 ー エラーメッセージ
データの入力規則、3回目はエラーメッセージについてです。今回は 入力時メッセージ と エラーメッセージ にフォーカスを当てます。
前回までで、「どんな値を入れるか」は設定できるようになりました。今回は「入力する人に、どう伝えるか」を整えていきます。
入力時とエラーメッセージ
[データ] タブ > [データの入力規則] にメッセージ関連の項目があります。
- 入力時メッセージ:
セルを選んだとき、入力前に表示されるメッセージ
- エラーメッセージ:
条件に合わない値が入力されたとき、入力後に表示されるメッセージ
今回は、この「入力時メッセージ」と「エラーメッセージ」を扱います。
入力時メッセージ
セルをクリックした瞬間に、小さな吹き出し が表示される機能です。「何を入力すればいいか」を、入力者に事前に伝えることができます。
設定方法
「入力時メッセージ」タブを開いて、
- タイトル:吹き出しの見出し(例:「入力ルール」)
- 入力時メッセージ:本文(例:「社員番号を4桁で入力してください」)
と入力するだけです。

どんなときに使うか
- 「社員番号は4桁で入力してください」
- 「日付は今月以内で入力してください」
- 「金額は税抜きで入力してください」
のように、入力者が迷いそうな列 にあらかじめガイダンスを書いておくと、確認や修正のやり取りが減ります。
アクティブセルが該当のセルにくると、キャプチャのようにガイダンスが表示されます。

エラーメッセージ
入力規則に違反する値が入力されたとき、ユーザーに対して どんなメッセージを出すか を設定する機能です。
スタイルは3種類
「エラーメッセージ」タブの「スタイル」で、3種類から選べます。

停止
入力をブロックします。条件に合わない値は、一切受け付けません。
「絶対にこの値以外は入れさせたくない」という列に使います。社員番号・商品コードのように、フォーマットが厳格に決まっているケースが該当します。

注意
警告メッセージを表示しますが、入力者が「はい」を選べば入力できます。
「ガイドラインとして伝えたいが、例外も認める」というときに使います。たとえば、「金額が10万円を超えていますが、よろしいですか?」のような確認用途です。

情報
メッセージを表示するだけで、入力はそのまま許可されます。「一応知らせておきたいが、制限はしない」という場面に向いています。

メッセージの書き方
- タイトル:何が問題かを短く(例:「入力エラー」「確認」)
- エラーメッセージ:何をどう直せばいいかを具体的に
「入力できません」だけでは、入力者が何をすればいいかわかりません。
「社員番号は4桁の数字で入力してください(例:0123)」のように、正しい入力例を添える と、入力者にとって親切なメッセージになります。
入力時メッセージとエラーメッセージを組み合わせる
この2つをセットで設定すると、
- セルを選んだ瞬間に「何を入力するか」がわかる(入力時メッセージ)
- 間違えたら「何が問題で、どう直すか」が伝わる(エラーメッセージ)
という、入力者にとってストレスのない設計 ができあがります。
マニュアルを読まなくても操作できる ── そういうファイルの完成形がここにあります。
まとめ
- 入力時メッセージは、セル選択時に表示される事前ガイダンス
- エラーメッセージは、違反入力時に表示される事後通知
- スタイルは「停止」「注意」「情報」の3種類
- 2つをセットで設定すると、入力者にストレスのない設計になる
- メッセージには正しい入力例を添えると、より親切
入力規則は「制限する機能」ですが、メッセージを丁寧に設定することで、「使う人への配慮」 に変わります。
Excelを通じたコミュニケーション、ぜひ意識してみてください。
ちょっと視野を広げて:セキュリティの観点から
ここまで、入力者に親切なメッセージを設定しましょう、とお伝えしてきました。
ただ、丁寧すぎるメッセージが、セキュリティ上のリスクになるケースがある ことも、頭の片隅に置いておいてください。
たとえば、ログイン画面で「12桁のパスワードが入力されました。パスワードは10桁です」と表示されると、裏を返せば「パスワードは10文字だ」というヒントをハッカーに与えてしまうことになります。
エラーメッセージが丁寧であるほど、攻撃者が正解に近づくための手がかりになってしまうのです。
このサイトでは Excel をテーマにお話ししていますので、Excel 内のアラートは今回ご紹介した通りで問題ありません。
ただ、Web システムや業務システムのエラーメッセージを設計する機会があるときは、「丁寧さ」と「安全性」のバランス を意識してみてください。
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