LEVEL 9 データを「守る」 中級
Lesson 079

コメント・メモ機能について

練習用Excelファイル lesson079-practice.xlsx

練習用ファイルは、パソコンからダウンロードしてください。

コメント・メモ機能について

LEVEL 9 の締めくくりは、コメント機能メモ機能 のお話です。地味な機能ですが、共有ファイルを使いやすくするための、小さくて効くひと工夫 が詰まっています。

Excel には、セルに対して 補足の情報を残せる仕組み が2つあります。

  • コメント(旧名:スレッド付きコメント)
  • メモ(旧名:コメント)

紛らわしいことに、昔は「コメント」と呼ばれていたものが、今は「メモ」 という名前に変わりました。新しい「コメント」は、チーム内のチャットのようにスレッド形式 で会話できる、別物の機能になっています。

校閲タブ
校閲タブ


コメント機能

新しいコメント」は、返信ができる、スレッド形式の会話機能 です。

挿入方法は、

ステップ1: コメントを付けたいセルを選択
ステップ2: 校閲タブ →「新しいコメント
ステップ3: テキストを入力 → ▶(投稿)

Microsoft 365のExcelなら、コメント内で @(アットマーク) に続けて名前を入れると、その人にメール通知が飛びます。OneDrive・SharePointなどクラウドに保存したファイルで使うと特に威力を発揮する、「Excel上のチャット」 という位置付けです。

新しいコメントの表示
新しいコメントの表示


メモ機能

一方の「メモ」は、昔ながらの「セルに付箋を貼る」感覚 の機能。スレッドにはなりません。1人で書き込む、シンプルな注釈 です。

挿入方法は、

ステップ1: メモを付けたいセルを選択
ステップ2: 右クリック →「新しいメモ」(または Shift + F2
ステップ3: テキストを入力

セルの右上に 赤い小三角 が付き、マウスを乗せると 付箋のような吹き出し で表示されます。

メモの表示
メモの表示


コメントとメモの違い

整理しておきましょう。

コメントメモ
目的複数人での 会話1人で書く 注釈
返信機能ありなし
@メンションありなし
印刷印刷不可印刷可(設定で選べる)
互換性クラウド前提古いExcelでも開ける

人と話すならコメント、自分で添えるならメモ」── ざっくりこの理解で大丈夫です。


数式メモが、共有ファイルを救う

ここで、いちばんお伝えしたい話をひとつ。

数式の入っているセルに、メモで「何をしている数式か」をひと言書いておく

たとえば、

=SUMIFS(売上テーブル[金額], 売上テーブル[店舗], "東京店", 売上テーブル[商品], C2)

この数式、書いた本人は分かっています。でも、半年後の自分、あるいは 引き継いだ後輩 は、初見で読み解くのに数分かかります。

ここに メモで「東京店の、商品ごとの売上合計」 とひと言添えてあるだけで、

  • 数式を読まずに 意味が即わかる
  • 修正・流用時の ミスが減る
  • 「これ何の計算?」という問い合わせがなくなる

すべての数式にメモを入れると逆に煩雑なワークシートとなってしまいますが、クリティカルな数式は必ず1つや2つあるものです。

そういったセルにメモを わかりやすく 入れておきましょう。また、不要なメモは適宜削除しておきましょう。


LEVEL 9 を終えて

LEVEL 9「データを『守る』」は、ここで完結です。

  • シートコピーの注意点(076)
  • シートの保護とパスワード(077)
  • ブックの保護とファイル共有の代替手段(078)
  • コメント・メモで意図を残す(079)

機能としては地味ですが、「共有のしさすさを考える」 ── これは Excel を使うすべての人に欠かせないスキルです。


まとめ

  • コメント :スレッド形式で会話、@メンション 可能
  • メモ :シンプルな注釈、印刷可・互換性高
  • 「人と話すならコメント、自分で添えるならメモ」
  • 数式セルにメモを添える だけで、共有時の理解度が劇的に上がる
  • 印刷時のコメント・メモは 設定で出す/出さない を選べる

ショートカット

  • 新しいメモを挿入:[Shift] + [F2]
  • 校閲タブを開く:[Alt] + [R]
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